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保健科学研究第9巻2号Health science research vol:9 No2

原著 Original article 

カラスの糞における感染症原因菌の保有に関する研究

吉田千賀雄 工藤美里 吉岡翔 野坂大喜 藤岡美幸

誌名:保健科学研究 第9巻2号 pp21-26
公開日:2019/03/31
Online ISSN:1884 6165
論文種別:原著
キーワード:野鳥の糞,CampylobacterYersinia,酵母様真菌,Vibrio,下痢原性大腸菌
本文:PDF(0.9MB) FREE

要旨
青森県弘前地区には野鳥が多数生息しており,糞害や家庭のごみ荒らしが問題となっている。本研究では20164月から20189月の期間に,青森県の弘前地区カラス糞便159検体および家庭由来の廃棄食材29検体を対象に,ヒト感染症原因菌とされるCampylobacterYersiniaCandidaなどの酵母様真菌類,Vibrio,および下痢原性大腸菌の保有状況を調査した。カラスの糞159検体からはC. jejuni 4検体,Y. enterocolitica 10検体,C. albicans 23検体,C. glabrata 12検体,大腸菌47検体が検出され,うち大腸菌2検体は下痢原性大腸菌関連遺伝子astAの保有を認めた。また廃棄食材29検体からはY. enterocolitica 1検体,C. glabrata 8検体が検出された。カラスの糞から種々の病原性細菌類が検出されたことに加え,カラスの糞と廃棄食材との間で共通の感染症原因菌が検出されたことから,両者の関係性について調査を続ける。


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