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保健科学研究第11巻2号Health science research vol:11 No2

原著論文 Original article 

新興病原体Escherichia albertiiにおける薬剤感受性調査

吉岡翔 伊藤政彦 磯崎将博 玉井清子 月足正辰 藤岡美幸

誌名:保健科学研究 第11巻2号 pp5-9
公開日:2021/03/31
Online ISSN:1884 6165
論文種別:原著
キーワード:Escherichia albertii, 薬剤感受性, ディスク拡散法, 薬剤耐性菌
本文:PDF(0.4MB) FREE

要旨
Escherichia albertiiは,食中毒原因菌として注目されている。本菌の生化学的性状や遺伝子保有状況は明らかになりつつあるが,薬剤感受性状況は不明な点が多いため,本研究では下痢症患者由来便検体より分離されたE. albertii72株を対象に薬剤感受性状況を調査した。対象薬剤はエリスロマイシン(EM),ホスホマイシン(FOM),オフロキサシン(OFLX),シプロフロキサシン(CPFX),テトラサイクリン(TC)の5薬剤とし,ディスク拡散法により実施した。その結果,EMでは72株中耐性67株(93.1%),中間5株(6.9%)であった。FOMでは全72株(100%)が感性であり,E. albertiiにおいても有効であると考えられたが,細菌性腸炎の治療では抗菌薬の使用が限られているため,抗菌薬の適用は慎重に判断する必要がある。また,72株中OFLX,CPFX耐性2株(2.8%),TC耐性10株(13.9%)であった。近年,OFLX,CPFXなどのキノロン系薬剤やTCに耐性の細菌が増加傾向にあるため,本研究で検出された薬剤耐性E. albertiiにおける耐性遺伝子保有状況や耐性機序を明らかにする必要があると考えられた。また,環境由来E. albertiiにおいて,高い割合で耐性菌が分離されていることから,今後はヒト由来E. albertiiに加え環境由来E. albertiiを含めた薬剤感受性状況を明らかにする必要がある。


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